淡水において昔はいなかったはずの魚が、知らないうちに増えていたというケースがありました。

川などの水系が一緒で、繋がっているのであればまだしも、独立した湖や池などで勝手に増えることはあり得ないと考えられていました。

そのような場合、人間の手に依って放流されたと思われるのはごく自然なこと。
魚が陸上を歩いて、自ら湖や池に飛び込むことはないですからね。

この放流が正式な手続きを取って行われている場合と、そうでない場合があります。
前者の代表例が、アユや渓流魚、ワカサギなどの放流。
古くは芦ノ湖に離されたブラックバスや一碧湖に離されたブルーギルです。
上記の放流に伴い、混じって違う魚種が放流されることもありました。(アユの放流にケタバスが混じる)

後者の放流は違法放流と言われ、よく言われたのがブラックバスの放流です。
私の記憶が確かならば、1980年代にはブラックバスは日本全国で確認されていませんでした。
当時、廣済堂出版から発売されていた「フィッシング」という雑誌には、ブラックバスの分布図が書かれていた記事が掲載され、読んだ記憶があります。

公式には、芦ノ湖と相模湖、津久井湖に放流されたが、余りのフィッシュイーターぶりに県外への持ち出しが規制されたとか。
それにも関わらず、県外に分布を広げていき、ブラックバスの害魚問題に発展しました。

害魚、益魚とは、魚に取ってみれば、何ともはた迷惑な話です。
立場によって、害魚にも益魚にもなりますからね。

そんなブラックバスは、違法放流で分布を広げたと言われ続けていましたが、ここに来て新説が発表されました。

以前より、水鳥の類の足、羽などに付着した卵が他の水域に移動してふ化したのではないかと言われていたものの、確たる証拠もなく現在に至ります。

しかし、ハンガリー・ドナウ研究所(DRI)生態学研究センター(CER)の研究チームが新たな証拠を見つけ、2020年6月22日に「米国科学アカデミー紀要」で発表したということです。

外来種として広く知られるコイとギベリオブナの卵をマガモに与える実験を行い、「マガモに与えた魚卵のうち0.2%が消化器内で生き残り、糞として排泄され、さらにその一部は孵化した」

ブラックバスではありませんが、外来魚として世界各地で問題となっているコイの研究結果です。一旦体内に入った卵が、消化されずに排泄され、しかもふ化するという衝撃的な研究結果です。

植物では、種子が体内に取り入れられ、他の場所で排泄され分布を広げるという「動物被食散布」は良く見られるそうです。
それが、魚でも起きるという発見です。

自然の力の偉大さを改めて感じる研究結果ですね。


研究結果原文 Experimental evidence of dispersal of invasive cyprinid eggs inside migratory waterfowl





人工的な放流は、大変な労力が必要です。
飛行機からの放流は、驚かされますね。







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