Bass Pro Tourの第1戦が29日からフロリダ州のキシミーチェーンのBig TOHO MARINAで始まりました。

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Photo by MLF

キシミーチェーンとは、レイクトホ、レイクサイプレス、レイクハッチナー、レイクキシミーなどが水路で繋がる広大な湖郡ともいえるフィールドです。


Bass Pro Tour(BPT)のトーナメントはメジャーリーグフィッシングの流れを汲んだ試合形式を取っているのが最大の特徴です。

B.A.S.S.、FLWなどの従来のトーナメントは、1日あたりのリミット数が定められ、その重量で争う形式でしたが、BPTでは釣り上げた魚の総重量で競う方式です。

概略は以下のような感じです。

出場選手は80名。
この80名を、グループA、グループBふたつのグループに分け、予選ラウンド(ショットガンラウンド)を2日間づつ行ないます。
グループ1、グループ2は、同じ日に予選を行わず、初日グループA、2日目グループB、3日目グループA、4日目グループBという形で交互に行ないます。

それぞれのグループの上位20名が準決勝(1日)を戦い、決勝進出の10名を選びます。この時に予選のウェイトは持ち越さず、0からのスタートになります。

決勝(1日)は10名で争います。この時に準決勝のウェイトは持ち越さず、0からのスタートになります。

全ての選手にジャッジが同船し、釣り上げた魚をその場で検量しリリースします。
1ポンド(約450g)以上が検量サイズとなり、釣り上げた魚を全てウェイトとして加算します。つまり匹数制限がありません。
試合中に15分の休憩時間が2回取られます。
このような方式のため、従来のトーナメントであったウェインショーがありません。
インタビューのみ行なわれるそうです。

この方式の素晴らしいところは、ジャッジが同船することにより、より厳格にトーナメントが行なわれ、不正の問題が限りなく0に近づき、検量を同時に行なうことで、魚へのダメージが最小限になると思われ、さらにウェインショーが無くなるために待ち時間が大幅に削減されるというところです。
逆に結果がリアルタイムに分かるので、最後の魚を量るまでのドキドキ感は薄れてしまいますね。また、運営する側としては手間が掛かる方式でもあります。

当然ライブ中継も行なわれ、ネットで配信されます。

この方式の難しいところは、予選グループのショットガンラウンドの戦い方でしょう。
準決勝(決勝)になると、それまでのウェイトがリセットされますので、極端な話予選をを20位で通過し、準決勝を10位で通過しても、決勝で単日のトップウェイトを出すと優勝ということになります。
予選で釣り過ぎれば、準決勝以降が当然難しくなりますが、1ポンド以上の魚が全てカウントされる方式のため、どこまでウェイトを伸ばすかという読みが重要にもなります。
準決勝は1日だけなので、これまた難しい展開を強いられますね。




さて、そんなBPT初日に深江慎一選手、大森貴洋選手がグループAで出場しました。

初日の首位は26本をキャッチし、49ポンド12オンスとしたRandy Howell選手。
2位には15本で40ポンド13オンスのIsh Monroe選手。3位には同じく15本で36ポンド9オンスのZack Birge選手、4位には17本で35ポンド4オンスのGerald Spohrer選手、5位には14本で34ポンド14オンスのOtt DeFoe選手がつけています。

大森選手は8本で19ポンド12オンスの12位とまずまずの位置につけていますが、深江選手は2本2ポンド6オンスと苦しいスタートとなりました。

首位のRandy Howell選手は2ポンド弱の魚を揃えたことになり、2位のIsh Monroe選手は2ポンド12オンスの魚で揃えたことになります。それぞれの選手の戦略が見えて面白いですね。
Randy Howell選手は最大魚が3ポンド6オンスと数で稼いだ結果になっています。
Ish Monroe選手の魚の平均ウェイトが上位5名では一番大きいですが、最大漁は5ポンド4オンスを入れていますので2日目はどうでしょうか。
7位のRandall Tharp選手は、数こそ9本と少なかったものの、最大6ポンド4オンス含めアベレージが3ポンド3オンスと予選リーグトップです。

予選通過となる20位にはStephen Browning選手が13ポンドでつけています。
上位5名は、予選2日目を無理しなくても準決勝進出は間違いなさそうです。
大森選手は、最大魚の4ポンド4オンスを除いて、2ポンド平均で釣っていますので、5本取れば準決勝には進出できそうですね。


初めてのトーナメントの展開は面白いですね。